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2008年4月13日 (日)

トランペットは太陽 <3>

トランペットはわれわれにとって
特別な楽器なのだ
野球でいえば
エースで4番
サッカーでいえば
FW

子供達が一番なりたいもの
子供達のヒーロー
トランペットはそういう楽器でなければならないのだ

その昔のラッパ吹きは
それはもう
命がけで
ラッパを吹いていたものだ
聴けば分かる

全身全霊を込め
このフレーズが決まればあとはどうなってもかまわない
そんな音がしたものだ
「朝(あした)に道を聞かば夕べに死すとも可なり」
というほどのものだ

それがどうだ
今どきは
今夜は、アンサンブルの本番があるから
レコーディングは70%で行こう、などと
世界のメジャーオーケストラの首席奏者が
本気で考えているのだから恐ろしい
末法の世だ

会心の演奏を終え
やおらばたりと倒れ込み
そのまま冷たくなっていたとしても
平気でいられる
また、そんな覚悟を常にしている人たち

いざとなれば
ポケットからものを取り出すがごとく
一世一代の名演と自分の生命を引き替えにできる人たち

それがラッパ吹き
戦士であり
サムライであり
そんじょそこらの楽器とはワケが違うのだ

往年の名時代劇
「隠密同心」に曰く

”吾が命吾がものと思はず”
”御下命、如何にても果たすべし”

そして
”死して屍拾ふ者無し”

トランペット奏者たるもの
かくありたいものだ

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